伊豆全体の陸化が起きた後には、天城山や達磨山などの大型火山があちこちで噴火を始め、一時は標高2,000メートル近くに及んだであろう山脈を形成した。
こうした大型の陸上火山群はおよそ20万年前までには噴火をやめてしまったため、その後は浸食作用により、山頂部分を含む山体の大半は失われたが、伊豆スカイラインの走る尾根から天城連山を経て、猫越岳から達磨山に至る現在の伊豆半島の屋台骨とも言える山並みに、かつての壮大な容姿の面影が残されている。
これらの大型火山群が作った緩やかな山腹や裾野は、中伊豆・北伊豆地域を中心に今も各所に残り、雄大な高原として観光や畑作・畜産などに利用され続けている。
さらには道路沿いの崖などで、火山群が流した何枚もの溶岩の積み重なりも目にすることができる。
【画像提供:伊豆半島ジオパーク推進協議会】