1年の世相を漢字1文字で表す「今年の漢字」が、
京都市東山区の
清水寺の舞台で発表された。
立派な袈裟(けさ)を身にまとった森清範貫主(81)が、大きな和紙に太い筆で一気に書く様子は、師走の風物詩となっている。
決めているのは、
日本漢字能力検定協会(
京都市東山区)。
目的は漢字に関心を持ってもらうこと。1995年に始まり、今年で27年目だ。
この10年の「今年の漢字」と、選定理由となった主な出来事
2020年「密」=
新型コロナウイルスが世界的に流行。日々の活動が制約される一方、大切な人との関係が密接になった
19年「令」=
新元号が「令和」に。法令改正による
消費増税があった
18年「災」=各地で大規模な
自然災害が多発し、多くの人が被災。防災や減災意識が高まった
17年「北」=
北朝鮮の
ミサイル発射や九州北部豪雨などにより、平和や安全の尊さを実感した
16年「金」=リオ五輪で多くの日本選手が金メダル。「政治とカネ」に絡んだ問題が相次いだ
15年「安」=
安全保障関連法案に国民が注目。テロや
異常気象、建築偽装などで不安が広がった
14年「税」=
消費税率が17年ぶりに8%に引き上げ。税に関わる話題が政財界で多く取り沙汰された
13年「輪」=東京五輪の開催決定や
富士山の
世界遺産登録で日本中が輪になって歓喜に沸いた
12年「金」=京都大の
山中伸弥教授の
ノーベル賞など多くの金字塔。各地で
金環日食を観測した
11年「絆」=
東日本大震災などで絆を再確認。サッカー女子「
なでしこジャパン」のチームワークも注目された